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本と映画とその他で雑多煮をします

読んだ本と見た映画についての記録。Amazon.co.jpアソシエイト。

2016年7月に読んだ見た本・漫画・映画

私生活が忙しいぞ!今さらながら先月の読んだ見たやつです。

もれがありそうなので気づいたら追加しとく。

一般書籍
  • 「コンビニ人間」村田 沙耶香
漫画
映画

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」スティーブン・ダルドリー

※この記事にはタイトルの内容に触れる記述があります。

 

 「dTV」ムゲン楽しい映像配信サービス にて視聴。

アメリカ同時多発テロにて父親を亡くした少年、オスカー。彼はアスペルガー症候群を抱えている。父の死の1年後、父が残した(と思い込んだ)鍵を見つけ、その鍵が入っていた封筒に残されたブラックという人物を探すが…という話。

 

父親(夫)を亡くした家族のヒューマンドラマという点ではよくあるものなんだけれども、この映画には家族の死をどうやって乗り越えるのかという点と、主人公のオスカーが自身の特性(アスペルガー症候群)とどう向き合うのかという点のふたつを描いているのが特徴。

特にこのオスカーを許せるか許せないかで最後まで見れるか決まってくると思う。わたしは結構オスカーに近いので(わかる…)と思うことがたくさんあったんだよね。

ただ一般的にはうるさくて生意気で自分の考えを全部説明しなくちゃいけないオスカーのことがちょっと最初のうちはつらいかもしれない。間借人と共に鍵を探しに行くくらいになると、オスカーの独特のルールが弱まるので見やすくなると思う。

この間借人とオスカーのコンビはよかった。老人と子供、という組み合わせだけでいいんだけれども、間借人に父親の姿を重ねて追い求めて傷ついてしまうこと、間借人がオスカーの独自のルールをどんどん破壊していくこと、けれども間借人は話せない設定なので、オスカーにとってうるさい人間ではないということ、などの要素でオスカーをぐんと変化させているのがうまい…となった。

話を戻すけれども、これを単に家族の死を乗り越えるという点だけで見てしまう人は残念だなって思う。オスカーを心を病んでいるというレビューがあったんだけれども、アスペルガーは病気ではなくて性格というか、特性なんだよね。公共機関に乗れない。橋を渡れない、初めての人と話すのも苦手、そしてブランコも危ないから乗れない…苦手なものはたくさんある。けれどもそれを様々な人がオスカーをそっと、知ってか知らずか手助けをする。そして彼はいつの間にかひとりで様々なことができるようになっていく。でも、その助けにオスカー自身が気付くのは、できるようになったその時じゃなくそのあとに気づく。

父親はオスカーと共に遊びながら、彼がきちんと生きていけるように接する。じゃあ母親は?というところで最後の種明かしがとっても心温まった。母親は心配で居ても立っても居られない中、じっとそれに耐えて息子をあたたかく見守りそっと支える。ちょっと泣いちゃったな。

 

涙を誘うために作られた映画、と言われればそれまでだけどただ素直に見てとてもいい映画。見終わった後爽やかな気持ちになれる。

 

 

 

ちなみに「dTV」ムゲン楽しい映像配信サービスでの現在の配信は7/31まで。

前に書いた「スノーホワイト」も現在では7/31までの配信です。

suzutomoq.hatenablog.com

 

お馴染みの音楽で幽霊退治。「ゴーストバスターズ」アイヴァン・ライトマン

※この記事にはタイトルの内容に触れる記述があります。

 

  

 

「dTV」ムゲン楽しい映像配信サービス にて視聴。

1984年に公開された映画。わたしは生まれる前だけれども、あの有名な音楽とタイトルだけは知っていて、8月19日に「ゴーストバスターズ3」が公開されるってことで見ました。とりあえず1だけ。2は追々。

ストーリーはあってないようなものです。大学で冴えない研究をしていた3人が大学を追い出され、それを機に借金をして幽霊を退治する会社、ゴーストバスターズを設立。最初は誰にも相手にされなかったけれども、ホテルの幽霊退治から大注目されメディアにも引っ張りだこに。そんなある日、謎の巨大霊的エネルギーが接近。正体は破壊の神ゴーザで、巨大なマシュマロマンとなって街を破壊していく…という感じです。

 

終始楽しく見れるけれども、少し前の映画ということもあって真面目に見るとちょっと退屈しちゃうかもしれない。マシュマロマンを退治するのも割とあっけないし、ホテルの一件以来どんどん有名になっていくのも急な印象。今の技術と比べると、特殊技術はとってもちゃちくてこれはこれでコメディさを助長させてるように今見ると感じるけれども、当時はすごかったんだろうなあ。

ただ憂鬱になったり、考えたりする要素が全然ないので(最初から最後まで面白おかしくやってる)、くだらないなって笑って見るのにばっちりなコメディ映画です。

コメディかと思ったら大間違い。「帰ってきたヒトラー」ダーヴィト・ヴネント

※この記事にはタイトルの内容に触れる記述があります。

 

 

 

原作は未読。映画のほうを見てきた。単なるコメディ映画だろうと思って見に行ったら、やばい感じだった。これをドイツで作って上映したのはすごい。

 

ストーリーはタイトル通り、アドルフ・ヒトラーが現代にタイムスリップ。しかし本物だと思わない周囲によって、そっくりさんの芸人として扱われ注目を浴びる。そしてヒトラーはその類稀なるカリスマで民衆を引き付けていって…という感じ。

最初のほうは笑ってみていられたんだけれども(軍服をクリーニングに出すところとか)、どんどん笑ってみていられなくなってくる。街中での撮影はアドリブで行われているらしくて、そのせいで映画の中で映像をとっている筈がそれがあたかも実際蘇ったヒトラーのドキュメンタリーのように見えてくるのが怖い。そしてその中でドイツ国民の複雑な本音がぽろりぽろりとでてくる。驚いたのはヒトラーをライトに街の中の人が受け入れているところ。一緒に自撮りをして喜んでいる。そしてユダヤ人の血が混じる秘書役の子も、ヒトラーに嫌悪などなくむしろ懐いているように描かれていることもすごい。(これはアドリブじゃないけど)わたしはあまりドイツの現在のナチスに対する認識がよくわかっていないけれども、若い人にとってはヒトラーはライトに扱える対象になっているのかもしれないなと感じた。どうなのかな。

終盤は少し説明しすぎな気もしたんだけれども、ドイツ国民の中には確かにヒトラーが心の中には存在し続けるのだろうし、劇中のおじさんが言っていたように「正直移民は受け入れたくはないけれども、私たちには過去のことがあるから何も言えない」といった台詞がドイツの複雑さを感じさせる。

けれども世界史の本を読んでいたけれども、正しい道に導く人が必ずしも選挙で選ばれてトップに立つってことは本当にない。正しくない奴も国民は選んでしまう。「だったら選挙をやめるか?」というヒトラーの台詞も頭に残ってる。難しいよね本当。

最後のザヴァツキが入れられた保護室はさながらガス室を想起させてぞっとしたな。

なんだか色々思うところはあるし難しそうと思うかもしれないけれども、合間合間に挟まれるコメディ要素で結構面白く見れるので是非見てもらいたい。

 

原作はまた映画とはちょっと違うっぽいので原作も読みたいっすね。

 

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1)

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1)

 

  

帰ってきたヒトラー 下 (河出文庫)

帰ってきたヒトラー 下 (河出文庫)

 

 

世界の歴史を簡潔に一冊に。「いちばんシンプルな世界の歴史」

   

 

哲学関連の本をパラパラ読んでいて、やっぱり歴史的な背景がないと何故そのような思想が発生してきたか、というのがわかりにくくて歴史をざっとおさらいできるものがないかなと思って買ったのがこれ。

 

いうほど分厚くない(全部で314ページ)で先史時代から20世紀までを網羅しています。当然ひとつひとつの出来事を詳しく述べていると膨大な量になってしまうので、物事は簡潔に書かれてどんどん時代は進んでいきます。そのため具体的に詳しく知りたいという人にはおすすめできないけれども、今までの歴史の流れを掴みたいという人にはいい本です。学校で一通りやっただけで、完璧に忘れていたので大人になってもう一度読むのは結構頭が整理されてよかった。これを読んでから気になったところを詳しく別の本で読む・学ぶとするといいと思います。ちなみに著者がイギリス人のためか、東洋についての記述はあまり出てきません。西洋諸国の話がメインです。

 

本書を読んでると、本当にあらゆる場所での争いの歴史といった感じが強くて読むのが少しつらかった。今平和にわたしが暮らしているのもほんのわずかな日本の歴史の隙間の話で概ねは今現在もどこかとどこかが争っているし、正しい人間が指導者になるというわけでもないし、過去と比べて技術が進歩したせいで一度戦争が起こると多大な被害を出してしまうしで、色々考えてしまうな。

2016年6月に読んだ見た本・漫画・映画

一般書籍
  • 「いちばんシンプルな世界の歴史」クリストファー・ラッセルズ
漫画
映画

重厚感ある英国スパイ映画。「裏切りのサーカス」トーマス・アルフレッドソン

※この記事にはタイトルの内容に触れる記述があります。

 

  裏切りのサーカス スペシャル・プライス [DVD]

 

「dTV」ムゲン楽しい映像配信サービス にて視聴。

東西冷戦下の英国の諜報機関・サーカスが舞台。ある任務を失敗したコントロールは右腕のスマイリーとともにサーカスを去る。しかし、コントロールはその後急死。スマイリーは20年もの間サーカスに潜り込んでいる二重スパイ・もぐらを探し出すという指令を受ける…といった話。

 

まとめるとわかりやすいんだけれども、実際映画を見ているとややこしい。登場人物が多く、実際の名前以外にもコードネームなども出てくるので、それぞれを一致させつつ相関関係も理解しつつ見ないとよくわからなくなります。時間軸も過去から未来に一定に流れているわけではないので注意深く見る必要があります。この辺は以前書いたドラゴン・タトゥーの女とちょっと似ている。同じく情報を得ながら核心に迫っていくというサスペンスです。なのでながら見にはおすすめしません。時間があるときに見ようね!私はもう一回多分見たほうがいいな。一度では全部理解できたとは言えない。

 

スパイ映画と書いたけれども、007やキングスマンのような派手なアクションやスリルはまったくありません。そういうのを期待してみると多分がっかりすると思う。内容もわかりにくいし、気軽にエンタメスパイ映画!というものとは違う。

これぞ英国といった重厚感があり、静かな映像が続きます。映像はとても美しい、華美ではなくてむしろ全体的にくすんだ印象、疲労感、これが緊迫感を滲み出しています。

ゲイリー・オールドマンがなんとも枯れた渋いスパイなんすよね。重そうなコートを羽織って歩く姿がいい。コリンファースもいつもの二枚目というだけではなく、何処かくたびれてすり切れた印象を受ける。最後撃たれるとき、親友が銃を構えているのをじっと見る表情がなんとも言えない。これを見ながらやっぱり生まれ変わるなら英国紳士だよなってなりました。

 

 

suzutomoq.hatenablog.com